さあ 朝の光を吸い込んで
私のために ちょっぴり祈ってね
そうよ 生き続けていれば
どの瞳にも平和が映るでしょう

彼女には子供が２人いた
１人は６ヶ月、１人は３歳
戦争中の４４年のこと
電話が鳴る度に
神様が呼んでいるのかと思って
心臓がズキズキ痛んだ
ああ 彼女の息子は いずれ
父親のことを知るのだろうか

私たちの人生が終わるまで
待っていたくないの
どうなるのかを
今すぐ知りたいの
私達たちの人生が終わるまで
待っていたくないの
これで正解なの？
それとも後悔することになるの？

雨の日の玄関先
彼は ずぶぬれでやって来た
肌には榴散弾の破片がめり込んだまま
彼が目にした戦争は
今も彼の心の中で息づいている
心の温かな優しい人になるのは
何て難しいのだろう
歳月は過ぎて
今では彼にも孫娘たちがいる


さあ もう少し深く
息を吸ってごらんなさい
私たちにあるのは今 この瞬間だけ
彼の父やそのまた父や
そのまた父のようには なりたくないの
今 ここにいたいの


さあ 朝の光を吸い込んで
私のために ちょっぴり祈ってね
そうよ 生き続けていれば
どの瞳にも愛が映るでしょう